23.「十字手」(シーズーショゥ)

動作順序  図176~177
  重心を右足に移しながら、体を右に回す。
  左足先をあげて内側に入れ、右足先を外側約45°開く。
  右手を右にまわし、両手を左右に分け開く。両掌心を外側に向ける。
  右手を見る。

動作要領  図176~177
重心を右脚に移し、上体を右に回してゆくのにあわせて、両手を左右に分け開く。
伸びやかに大きく弧を描いて広げ出すようにする。
胸をゆるめ、背中を伸びやかにし、肩を沈め、肘を少し曲げて、両腕はゆるやかな弧形を保つ。
勁力は両掌の掌根に達する。
重心の移動にあわせて、左足先を内側に入れ、次に右足先を外側に開いてゆく。
両足先の動きを連貫させて、なめらかに行う。
この時、「右弓歩」の歩型になるようにするが、十字手の「開立歩」の歩型へと移行するための途中動作であり、歩型として停止させないようにして、次の動作にスムーズにつなげるように行う。

注意事項  図176~177
右弓歩になるまでの動作は、重心の移動と、扣脚(Kòu jiǎo・コウジャオ・左足先)、撇脚(Piē jiǎo・ピージャオ・右足先)を連貫させる。
左足先の拍脚(Pāi jiǎo・パイジャオ)は、正確に正面まで回し入れ、開立歩(Kāi lì bù)の足先が逆八字形にならないようにする。


動作順序  図178
 重心を左足に移しながら、体を左に回す。
 右足先を内側に入れてから、踵をあげる。
 両手を下に、内に弧を描いて腹の前に近づける。両掌心は内側に向けてゆく。
  視線を少し左に移してゆく。

動作要領  図178
重心を左脚に移し、上体を左に回しながら、右足の踵を軸にして右足先を内側に回し入れる。
回し入れる右足先は、正面よりもさらに内側(左側)に向けて、次の右足を引き寄せる動作を容易にする。
両手は下に弧を描いておろし、肘をゆるめて曲げ、両腕を弧形にする。

注意事項  図178~180
重心を左に移す時、体を左に回して右足先を内に入れ(押脚)て、右踵を浮かす(図178)。
次に、体を正面にまわし、右足を左足の横に、肩幅と同じになるように寄せて開立歩となる(図179、180)。
左足に重心を移し、両手を合わせる時、前傾したり、臀部を突き出さないよう注意する。

 動作順序  図179
  右足を左足の横に、肩幅に寄せ、右足先を着地させる。
 両手は腹の前で交差する。右手は左手の内側。両指先を斜め下に向ける。
 前方を見る。

動作要領   図179  
右足を踵からあげて、左足の横に寄せて、足先を肩幅の位置に着地させる。足先を正面に向け、両足を平行にして正面に向ける。
両手を腹前で交差させる。右手を左手の内側に置く。


動作順序  図180
  重心を両足に掛けながら、体を少し右に回して正面を向く。
 右足踵を着地させる。
  腹の前で交差した両手の両指先を斜めllに向け、両手を胸の前に持ちあげてゆく。右手は左手の外側。
  前方を見る。

動作要領  図180
右足踵を着地させて、両足に重心をかけて「開立歩」にする。
両手を腹前で少し持ちあげ、右手を左手の外側に入れ替える

動作順序  図181
足   両膝を伸ばして、自然に立つ
  両手を前に上にあげて、手首を肩の高さにする。

動作要領  図181
「開立歩」のまま両膝を伸ばして立ちあがる。
両手は両手首を交差させたまま、腹前から胸前にあげながら、前方に張り出してゆく。
胸をゆるめてわずかに含み、背中を伸びやかにし、肩を沈めて肘をさげる。両腕は弧形を保ち、勁力は、両掌背、両前腕部に達する。
完成した時の両手の指先は、日の高さを超えない。

注意事項  図181
十字手は腕を丸く張り、手首を交差させ外に張り出すようにし、胸前で棚勁の意識を持って行う。